Pbフリーはんだの金属学的基礎
                                                   


(16−3) 非Sn系高融点はんだ

(16−3−1) Bi系高融点はんだ

  Biは融点271℃なので高温はんだの基礎系としてまず候補に挙げられる。
  しかしBiは脆いため改善が必要となる。主に検討されたのはBi−Ag系。
  主なBiの2元系合金の状態図は以下の通り。

 Bi−Ag


 Bi−Cu


 Bi−Zn


 Bi−Sb


 Bi−Ni



Shimoda







Lalena Bi−11Ag





Bi−AgとCu、Ni、Ag


   270℃
   IMCは形成されず共晶反応が起きる。


   共晶反応で界面が波状化。


   厚いBiN3 IMCが形成される。


高久



 Bi−Cu−X(X=Sn、Sb、Zn)
  マトリックスBi系、分散物Cu−X系
 Bi−Cu−Sb
  マトリックスBi−Sb固溶体相、分散物Cu2Sb、Bi2Sb
  


(15−3−2) Zn系高融点はんだ

  Znは融点420℃であり、合金化による融点低下と特性改善が試みられている。


  Zn−Al


  Zn−Mg


  Zn−Ge



加藤



Li
   Zn−4Al−3Mg:343℃



Shimizu
 文献では
   Zn−4Al−3Mg  343℃
   Zn−6Al−5Ge   352℃




Kim
  Zn−Al−Cu






  ε(CuZn4)、η(Zn)、2−η共晶(微細なラメラ)、ε−η共晶(粗い共晶)からなる。





Pstrus
   Zn−12at%Al
    0.5gの濡れ広がり







Liang


 T :638K  L→(Al)+(Zn)+Mg2Zn11  Zn−8.7Al−7.3Mg


  等温図 25℃

Drapala


Sn-Zn-Mg

 3元共晶455K


(15−3−3) ダイボンディング(ダイアタッチ)用Au系








  Au−20Sn  280℃
  Au−25Sb  360℃
  Au−12Ge  361℃
  Au−3Si    363℃


CMC
 Au-Si




   Au-Sn

  (Au,Ni)Sn4を形成し脆性破壊


  Sn-Ag-Cu



  Leinenbach Au−G−X
   Au−3.1Si 363℃
   Au−12Ge 361℃
   Au−25.4Sb 360℃
    Auの削減 Sb、Sn、Si

   Au−Ge−Sb                            Au−Ge−Sn


    Au−Ge−Si



 

   共晶Au−Ge、25μmフォイル


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