Pbフリーはんだの金属学的基礎


(7−4) 低AgSACはんだ

 SACの低Ag化は日本ではフロー用はんだの低Ag化による低価格化、欧米ではBGAの耐衝撃性、特に携帯用電子機器の耐落下衝撃性
改善を目的として行われた。




(7−4−1) Ag量の影響



 →SAC系の組成の影響

Shnawah 概観















初期


600サイクル後






 SACのAg比較



(7−4−2) 低AgSAC


JEITA 第2世代フロー用はんだ標準化プロジェクト 2008で検討したはんだは


Part 3 Sweatman 低Agの熱疲労


HPのHenshall(2009)


Low Silver BGA Sphere Metallurgy Project 
低AgBGAアセンブリ背景 SAC305、SAC405から低銀はんだ合金への移動
 利点(限られたデータ)
    落下、衝撃特性改善
    Sn酸化抑制と濡れ改善
    Agが少ないので価格低下の可能性
    特殊な添加物でSMT接合のCu溶解低下、エージングでのIMC成長低下
    より少ない表面粗さ
    IMC、Ag−Sn板状晶出発生の減少
    ある場合にはアンダーフィルの必要性がなくなる


 熱問題
  SAC305/405ボ−ルは約221℃で完全液相線到達だが低Agボールは約227℃
  薄く、軽いアセンブリは約230−235℃で頂点。
  極端に小さい熱マージンによる炉負荷、熱電対位置、部品でのボール位置による誤差。
  高熱リフロー温度によるPWBと部品の変形の危険性、最終アセンブリの複雑さ。
  工程窓(プロセス・ウインドウ)は危険なほど狭い。

 ペースト・ボール混合性
  SAC305ペースト


  SnPbペースト




 210*:N2リフロー









 結論
  混合が起きるためにボールは融ける必要はない
  ボール寸法と最高温度が重要な因子、液相線温度時間(TAL)は重要でない。

Sn−0.3Ag−0.7Cu


SnCuAg
Sn−Cu−Ag Huh
 Snー0.5Ag−0.7Cu 217〜226
 Sn−1Ag−0.7Cu  217〜224









 Takamatsu
 SAC105




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