(19−2−5) BGAの欠陥

  BGA部品は他の部品に比べはんだ接合部の問題が生じやすい。
  ボールとペーストの混合、UBMについてはすでに詳しく述べた。
  ボイドについてはこのあと詳しく述べるので接合部剥離とPbフリーで注目され始めた
 枕不良(未接合)について紹介する。

@ 接合部剥離

  ルネサス

  BGAを複数回リフローすると、はんだ接合部に剥離が生じることがある。
  はんだボールがパッケージ側のBGAランドもしくはプリント配線基板側ノパッドと接する部分で丸みを帯びている。
  メカニズムは2回目以降のリフロー中はんだボールは外側から再溶融、この際パッケージもしくはプリント配線基板に
 接合間隔が広がる反りが生じると接合界面近傍で剥がれが生じる。

Silk 2回リフローによる脆性界面破壊









  原因→部品と基板反りと溶融・凝固温度でのはんだ接合強度の低下。


A 不濡れオープン

Amir Intel 不濡れオープン




  SAC305








B BGAの枕不良head in pillow(接合不良、未融合)

iNEMI

  部品・基板アセンブリでの鍵となる欠陥


Liu

  反りによるアセンブリの問題


MANHATTAN計画 Phase1 2009
  特に低AgSAC(SAC105)ボール使用で注意。

  枕不良は狭いプロセス・ウィンドウのためPbフリーでおきやすく、特に低Ag BGA部品でおきやすい。

  基板の反りでボールとペーストが離れ、フラックスが活性化した際にフラックスによるボール表面酸化膜の除去が行われず、
 その後部品が沈んでもフラックスが作用せず(失活)、ボールとペーストが融合しない現象と考えられている。

alpha                             Indium


ルネサス

   パッケージやPWBは加熱で反りが発生し、反りが大きいとはんだボールとはんだペーストが分離し、この状態で
  加熱が進行するとはんだボールが表面酸化を引き起こす。このときペーストではフラックスがにじみ出て、これで活性力
  を失うと、反りが戻ったときにボールとペースト側はんだが未融合となる。

   そのほかにも要因が案が考えられる。


  主な要因
    パッケージ、PWBの反り
      吸湿、PWB材質、PWB配線、実装レイアウト・・・
    はんだボール表面酸化
      保管、リフロー・プロファイル、リフロー雰囲気・・・
    フラックス活性力
      ペースト保管、リフロー・プロファイル、

Flextronics
  枕不良と不濡れ
 





hp
  低Agボール





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