(11−3−3) Cu合金基体
Cu基体をSnとIMCを形成する元素Zn、Ni、Ag等、特にZn、Niを添加した場合が注目される。
(A) Cu−Zn合金
Kim
SAC405とCu−20Zn基体の場合、界面に形成されるIMCはCu6Sn5で、Cu−ZnのIMCは形成されず、Cu基体と比較し、
形成されたCu6Sn5はやや平滑である。またCu3Snは形成されない。
IMCの成長はCu−20Znの方が遅い。Cu6Sn5には若干のZnが固溶、従ってCu6(Sn,Zn)5となっている。
Cu6(Sn,Zn)5とCu−20Znの界面にはZn濃縮層(CuZn)が存在。
Cho
基体(UBM)はCu−10Zn、Cu−20Zn、はんだはSn、Sn−0.7Cu、Sn−3.5Ag、SAC387
UBMの影響でΔT変化(低下)し、Cu−Znで大きく低下
CuがZn溶解を抑制、Agは促進
基体のCu、Znが溶解し、はんだバルク組織に影響を与える。
台湾精華大のYuら
SnとCu−xZn基体でx=15,30
(B) Cu−Ni合金
Vuorinen
Oberndorff
界面にはSnCuNi(Sn44Cu27Ni29)のIMC
Cu85Ni15ではCu6Sn5との混合体
Kodentsov
Kim Ni-Cu
電解Ni−Cu
Ni−21wt%Cu、−31wt%は(Ni,Cu)3Sn4、Ni−53wt%Cuは(Cu,Ni)5Sn6
Chong碩士論文 中央大
Sn−3Agとの反応 221℃での時間
Sn−3Agとの固固反応では
生成相は同じ
Sn-Ni-Cu 状態図 Yu HUT
(C) Cu−Ag合金、その他
Zou
基体はCu−2.5Ag、Cu−3Sn、Cu−30Zn、はんだはSn−4Ag。
リフロー後はすべてCu6Sn5だけが形成し、エージングでCu3Snが生じるが、
Cu−Zn基体だけは生じない。最初の帆立貝殻状Cu6Sn5はエージングで平滑になっていく。
Sn−ZnはんだではZnが3%以上でCu5Zn8が最初に界面に形成されるが、Cu−Zn基体ではSn−4Agはんだに
十分なZnが拡散しない。Cu−30Zn基体のIMC層が最も薄い。
Cu−Zn基体ではIMCとの間に高ZnのCu−Zn層が形成されると考えられる。
Zhang
基体はCu−2.5%Ag、Cu−10Zn、はんだはSn−58Bi。
Ohriner オークリッジ国立研究所
その2
基体Cu−15Ni−8Sn、Cu−9Ni−6Sn、Cu−1.9Be−0.4Co、はんだSn−5Sb、エージング条件150℃、4000h
6−9%Niに成長速度の極大が存在。
Niを含まない合金(純Cu、Cu−55Sn−0.2P)にだけCu3Snが認められた。
Ni含有合金では(Cu,Ni)6Sn5だけが認められた。
温度が高くなると(Cu,Ni)6Sn5は基体側に高Ni、はんだ側に低Niの2層構造となる。
Vuorinen
Znと特にFeはCu3Sn成長抑制
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