(11−4−6) Au厚みの影響

Ni/AuでのAu厚みは様々である。

大和電機
  無電解でのフラッシュ 0.03−0.05μm    表面実装
  無電解での厚付け   0.1〜0.5(max1.0)  Au/Au接合(ワイヤボンディング)、セラミック

  電解            0.1〜1.0         Au/Au接合(ワイヤボンディング)、セラミック


 大阪大平森
  無電解Ni−10P/AuでAuは50、250、500nmではんだはSn−3.5AgとSn−3.5Ag−0.75Cuのはんだボール。
  513Kピークで60秒のリフロー条件。
  Sn−AgではAuコート無とAuが50nmでは界面にNi3Sn4形成。
  Auが250nmと500nmでは明瞭なNi3Sn4が界面には見られない。
  AESでは不連続なNi3Sn4が見られる。薄いNi−Sn−Pの連続層が形成されている。
  またSn−AgではAuにかかわらずPリッチ層が存在。(Ni−P/Pリッチ層/Ni−Sn−P/はんだの構造)
  Ni−Sn−Pにはマイクロ・ボイドが存在。
  Sn−Ag−CuではAuにかかわらず(Cu,Ni)6Sn5が形成され、Auコート無とAuが50nmではPリッチ層は観察されない。
  Auが250nmと500nmではPリッチ層が存在。



 エージング(423K、1.8x10秒)でSn−AgではPリッチ層とNi3Sn4が成長。
 Sn−Ag−Cuでは(Cu,Ni)6Sn5が成長し、Pリッチ層は変化なし。




 冷間押し試験ではSn−AgはPリッチ層が露出(Pリッチ層とNi−Sn−Pの間で破壊)、エージング後のものはしばしばNi3Sn4が見られる。
 (Ni3Sn4とはんだに間で破壊)
 Sn−Ag−Cuでは破壊面はNi−Pめっき層に位置し(Cu,Ni)6Sn5が一部見られる。
 エージング後はNi−Pめっき層と(Cu,Ni)6Sn5の両方の間。
 熱間押しでは表の通り。(図は模式状態)





Kim SnCu 無電解Ni/0.15Au




 Wang 
  SnCu Ni−P(10wt%P)/0.06Au
  250℃、30s、1、5、10、20min
 Sn/Ni(P)に比べSn(Cu)/Ni(P)でのNi3Pの形成はCu−Sn IMC形成による制約を受ける。
 Cuの効果

(a)30s(b)1min、(c)5min、(d)10min、(f)20min



 IMC剥離
  内部応力、界面の不純物、不濡れ(弾き)・・・
  楔モデル
    柱状Ni−Sn IMC粒のため溶融はんだが柱状Ni−Sn IMC粒の谷間のNi−Sn/Ni3P界面に接触することで
   Ni−Sn/Ni3P界面の端からNi−Sn−P相を形成する。
    角のNi−Sn−Pの成長が速いのでNi−Sn/Ni3P界面に沿って脆性破壊する。

その2
 固相反応でのCu効果
 強度へのリフローの影響

 強度へのエージングの影響

 純Sn、150℃


 Sn0.7Cu、150℃
 エージングで界面IMCが層状化、(Ni,Cu)3Sn4と(Cu,Ni)6Sn5の混合

Sn0.7Cu、200℃、100h

 Sn3.0Cu、150℃
 厚いCu−Sn IMCが形成され、安定で成長しない。

 界面構造と強度の関係

   リフロー後          エージング後
 純Snではリフローが長いとNi3P/Cu界面にボイド生成し弱くなるがエージングではボイド生成しない。
 Sn0.7Cuでは界面はCu−SnとNi−Snの混合で強く、安定。
 Sn3.0CuではエージングでNi3Pが確認されない、なぜCu−Sn/Ni(P)界面が劣化するかは不明。

Sharif
 SAC355、Sn−3.5Ag、Sn−0.7Cu、無電解Ni/0.5μmAu








その2
 BGA:Sn-3.5Ag、SAC355とパッド:電解Ni/0.5μmAu









He
 Cr/スパッタ1.0μmNi/0.3μmAu
 無電解Ni−P(12.5at%)/置換Au










He 固相反応 Ni−P
Sn−37Pb、Sn−3.5Ag
 スパッタ1000ÅCr/スパッタ1μmNi/無電解5μmNi(12.5Pat%)/Au
 
 130℃、100h (a)Sn−3.5Ag、 (b)Sn−37Pb (以下同様)


 130℃、400h


 Sn−37Pbのボイド、170℃で100hと625h

 Sn−3.5Agのボイドと模式図、190℃、400h

He 南洋工科大 SnAgとSnPbとNi(P)

 その1(Ratcev,,SnPbとSAC)  破壊モード

電解Ni 山本
 BGA:SAC305、BGA基板:電解Ni/0.7μmAu、基板:Cuプリフラックス、はんだSAC305

 (Cu,Ni)6Sn5





 千住金属の田口ら
 情報不足、写真悪い
BGA
 はんだボールφ0.25mm、(電解?)Ni/1μmAu基体、オーバーレジスト構造



 界面IMC
 Sn−5SbはSn−Ni、Sn−37PbはSn−Ni−Pb、Sn−0.75CuとSACはCu6Sn5
 Sn−5Snでは多くのAuSn4が界面付近に存在。
 Sn−37Pbでは温度サイクルでAuが界面に集まる。

PCB接合
 はんだボール:φ0.5mm





 

*すべて1μmAuと厚い場合、薄い場合はおきるのか?
 通常Ni−Pに使用されるフラッシュAuは0.03〜0.05μm程度。

 Mei 接合のAuは0.1wt%


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