(11−8−6) Sn−Zn系はんだでの剥離へのAu、Agの影響

@ 擬偏晶反応で起きる剥離

Sn-Zn-Cu Perovic
 230℃


 U1:L+Cu6Sn5⇔CuZn+Sn
 U2:L+CuZn⇔Cu5Zn8+Sn
 U3:L+Cu5Zn8⇔CuZn4+Sn

 Sn−1ZnがCu溶解でU1近くになる。
 





A Sn−Zn−Ni3元状態図

Chen
   Ni3Sn4、δ(Sn−Zn−Ni)、Ni5Zn21の3相が考えられる。




B Sn−Ag−Znはんだ(ZnでのAgの影響)

Jee 韓国のKAIST 
Sn−3.5Ag−xZnとCu


 エージングによる変化
  Sn−3.5Ag


 Sn−3.5Ag−1Zn

 エージングでCu6Sn5の上にCu5Zn8形成。

 Sn−3.5Ag−3Zn

 Cu6Sn5がほとんど抑制、Ag5Zn8とCu5Zn8の2相、Cu5Zn8相にKirkendallボイド。
 エージングでAg5Zn8がCu5Zn8とAg3Snに変態。

 Sn−3.5Ag−7Zn








Sn-Ag-Zn Jee Sn−3.5Ag−xZnとNi−P









Sharif Ag効果
 電解Ni/0.5μmAu、Sn−8Zn−3Bi(187〜197℃)、Sn−7.5Zn−3Bi−0.3Ag(190〜205℃)

  Sn−Zn−3BiではAu−Zn IMCの剥離発生。
  Sn−Zn−Bi−0.3Agでは白い層はAu−Zn IMC(Ni固溶)、上の灰色層はAg−Zn IMC(Au固溶)、
 Snリッチ層がAu−Zn IMC層とNi層に存在し、小さな剥離が認められた。


  10分ではSn−Zn−3BiでNi−Zn IMC(Ni5Zn21)が生成、一方Sn−Zn−Bi−0.3AgでSnリッチ層がAu−Ni−Sn−Zn IMCと交代。
  50分ではSn−Zn−Bi−0.3AgでもNi−Zn IMCが生成、Ni厚さ減少はSn−Zn−3Biが大きい。Ni−Zn IMCがNi消費大きい。






 AgがNi−Zn形成を抑制し、延性−脆性遷移を遅れさせる。

置換Agの影響

Jee Jee Korea ImAg
 約2μmの置換Ag



  1ZnではCu5Zn8/Cu6Sn5
  5ZnではAg5Zn8/AgZn3、エージングでAg−Zn IMCはCu5Zn8とAg3Snに変態、更にCu側にCu6Sn5形成。





C Auの影響・・・AuーZn IMCの大規模剥離

 Auの影響を認める場合と認めない場合がある。

Sharif
 電解Niと無電解Ni−P、Auは0.5μm。Sn−9Zn。





  剥離しているのはAuZn3。


  Ni3Pは認められない。



Kim
 Sn−8Zn−3Bi、Ni/0.5Au


 


Kim
 Sn-ZnとCu/Ni/Au



  最初AuZnが形成されるがエージング(150℃、600h)でNi−Znの3層となる。

Kim



Chang
 Sn−Zn−Alと電解Ni/Au、Auは0.5〜0.7μm
 Sn−ZnではNiにNi5Zn21形成、はんだ中でA−Zn IMC形成。
 Sn−Zn−AlではNiに薄いAl−Au−Zn IMC(Al2(Au,Zn))層が形成され、Ni5Zn21は形成されにくい。
 どちらもはんだ中にAu−Zn IMCが帯状に形成。

 









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